(Vampire knight)


【 架院 暁 】


とばっちりにより、「アイドル先輩」なるアホ丸出し……じゃなかった超素敵なニックネームに勝るとも劣らない「ワイルド先輩」なる超素敵なニックネームを手に入れた薄幸の青年。
しかしながら見た目ほどワイルドには思えない、配慮の行き届いた性格をしているように思われる。
イトコであり本家長男である藍堂英を常に立てて、幼馴染でありもしかしたら恋愛対象として見ている節のある早園瑠佳に対しては特に面倒見が良いなど、毒の多そうな夜間部においても普通に良い人。
連載開始時にはアイドルとワイルドは2人でワンセットであり、同じように活躍するものと思われたが、作者様のお気に入りなのかお笑い要因としても使いやすいのか藍堂のほうが圧倒的に登場が多く、重要かつおいしいところを持っていっている。
せっかく格好良く何かにつけ申し分ないキャラでありながら、案外地味な扱いになっているのが残念でならない。



【 早園 瑠佳 】


美形の多い夜間部においても突出した、かついかにも上流のお嬢様といった風情の美女。
幼い頃に出逢った純血の君、玖蘭枢に恋心を抱いた。
黒主学園夜間部創設時に馳せ参じたのは、吸血鬼と人間の平和的共存の理念に賛同してのことではなく、むしろ「枢様と同じキャンパスライフを送りたーい☆」という気持ちのほうが圧倒的に大きかったのではないかと思われる。
純血種の妻は純血種という掟あるいは暗黙の掟があるらしく、報われる可能性のない恋に苦悩しながらも枢を一途に想い続け、彼に特別扱いされている優姫に対して内心嫉妬し続けていた。
初期の頃は枢に熱を上げるミーハー普通科女子に対し、若干大人げなく小物じみた言動を取ることもあったが、優姫が純血の血に目覚めたとき、枢への気持ちに整理をつけたようで、枢に「かっこいい女」だと思われるようにと黒主学園の窮地において「かっこいい女」を絶賛実践中。
過去に、優姫に見せ付けるためだけに枢にたった一度血を吸われた気の毒な人。
吸血鬼は、想う相手の血を吸いたい・吸われたいものらしく、ある意味瑠佳に気を持たせるようなことした枢の罪は重い。女の敵め。



【 夜刈 十牙 】


現在のナンバー1吸血鬼ハンターで、幼い頃の零と一縷の師匠であり、零を庇って片目を失った。あるときは倫理の教師も務める、いろんな意味で謎の人。
夜を刈り取る十の牙とは、いかにも吸血鬼ハンターにぴったりすぎる名前なので、もしかしたら錐生家同様、夜刈家も代々続くハンターの一族なのかもしれない。
実は本名がダサく、自分的にイケてると考えたハンターネームを勝手に名乗っているだけだったら恥ずかしい。
初登場時のウエスタンないでたちに、思うところのあった読者は少なくないだろう。
弟子である零に、あのセンスが継承されなくてよかったと安堵したことは言うまでもない。
ちなみに昔、某有名少女漫画で「片目を失ったら残された目に負担がかかり、視力低下の後失明する」というエピソードが描かれていた。(※真偽は不明)
なるほどそれが事実なら夜刈の場合はどうなのだろう。片目だけで、人間より身体能力の高い吸血鬼を狩るのは困難だと思われるが、そこは今まで培った経験と能力がものをいっているのだろうか。
いずれ失明するとしたら零が責任を感じてますます苦悩するのは目に見えている。零のためにも、夜刈自身のためにも、吸血鬼に脅かされている人間のためにも、彼の片目がいつまでも無事であることを願いたい。
ちなみに「現在ナンバー1ハンター」ということは、もしかしたら過去のナンバー1は夜刈ではなく黒主理事長だったのかもしれない。



【 星煉 】


読みは「せいれん」。
中国風に苗字が「星」で名前が「煉」なのか、星煉が苗字なのか、はたまた名前なのか。不明。
気づけば枢の傍に付き従っていることが多い寡黙な美女。
さしずめ枢専属のSPのようなものだろうが、ほぼ無敵であるはずの純血種である彼に護衛がいるのだろうかと言えば微妙なところ。
星煉の家が代々玖蘭家専属の従者として仕えている家系という可能性もあるが、星煉自身が玖蘭家の始祖である枢に遙か昔から仕えていた忠実なる僕であり、主人である枢が何らかの事情で永い眠りについたときに共に眠り、彼の目覚めによって星煉もまた目覚めた……という事情なら面白いと思う。
彼女が枢の正体や事情、目的を知っているのかは不明。けれど、星煉の言動を見る限りは、知っている可能性のほうが高いのではないだろうか。
今後、星煉と枢の関係がもう少し明らかになると嬉しい。
余談になるが、枢様命な藍堂が星煉にも対抗心を燃やしてくれれば面白かった。

(WEB拍手お礼として掲載)





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